骨マガジン vol.12
「『からだ』という漢字を書いてください」と言われたら、ほとんどの方が「体」や「身体」と書かれると思います。また、「『體』は何と読みますか」と聞かれて、正解できる方はとても少ないのではないでしょうか?
體は、体を表す古い漢字です。昔「からだ」は、「體」と書いていました。台湾などでは現在もこの漢字が使用されているようです。
人間の体は、なんと200本以上の骨に支えられています。
骨によって支えられているからこそ、私たちは自由に動くことができます。骨はとても大切なもので、それを豊かに保つことが重要であると考えると、骨が豊かと書いて「體」という字、とても腑に落ちるのではないでしょうか。
戦前50歳にも満たなかった日本人の平均寿命ですが、1947年に男性50.06歳、女性53.96歳と50歳を越え、2020年では男性81.64歳、女性87.74歳です。日本の人口のうち65歳以上が占める割合は、2025年には約30%になる見込みで、超高齢社会に突入しています。
一方、「健康寿命」という考え方があります。健康寿命とは、医療や介護に頼らず、健康上の問題で日常生活が制限されることなく自立した生活が出来る期間をいいます。
この健康寿命と平均寿命との開きが男性で約9年、女性で約12年あると言われています。
つまり、約10年間は、身体的に不自由な生活となる可能性が高いということです。
日本人が要介護や要支援になる原因の1つとして多いのが、足や腰の骨折など骨のトラブルです。
だからこそ、骨を豊かに保つことがより重要になりますよね。
「體」という漢字を見ると、昔の人の知恵にあらためて驚かされます。