青カビタイプ

ロックフォール

Roquefort:英・仏語表記
食べやすさ
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ロックフォールは、真っ白なチーズの地肌に青カビの鮮やかな模様が美しいチーズです。独特のピリッとした刺激と、クリーミーな味わいのハーモニーが楽しめます。塩分も多く、非常に個性的な味わいです。まさに通好みの味と言えるでしょう。
フランス南部の岩山にある小さな村・ロックフォール・シュール・スールゾン村が原産で、昔からこの村にある洞窟の中で熟成が行われています。羊飼いがチーズを置き忘れて偶然できたという逸話があり、この洞窟で熟成したものだけがロックフォールと名乗ることができるのです。
ロックフォールは、イタリアのゴルゴンゾーラ、イギリスのスティルトンとともに、世界三大ブルーチーズと呼ばれています。この三大ブルーチーズの中で唯一、羊のミルクを原料としている点に違いがあります。

原産国・地域 フランス
原料乳 羊乳
その他の名称 ロケフォール
見た目の特徴 青みがかった白色の生地。全体に青緑のカビがある。
味の特徴 ピリッと鋭い塩辛さと、羊乳独特のコクと甘み。
固形分中乳脂肪 最低52%

青カビタイプのチーズとは?

温めた羊のミルクに青カビとレンネット(凝乳酵素)を加え、その後ホエイ(乳清)を除去すると、カードができます。
そのカードに、青カビを加えて型に詰めます。この容器には小さな穴が開いているので反転を繰り返すことにより、ゆっくりと余分な水分が出て行きます。型から出し加塩し、その後、多数の金串を縦に突き刺し空気孔をあけ、洞窟で熟成させます。青カビがほどよく繁殖したら金属箔で包み、さらに熟成を続けます。

産地は、フランス南部のロックフォール・シュール・スゾーン村周辺地域です。

はちみつ、ナッツ、レーズンと合わせて。
独特の風味が苦手な方は、サラダに散らしたり、ドレッシングやディップなどにすると食べやすくなります。

相性がよいワイン

  • 中程度~重めの赤ワイン
  • 甘口の白、甘口の酒精強化ワイン

洞窟に眠るチーズ

チーズ好きの行き着くところブルーチーズ、という声がある。となれば、極めつけはロックフォールではないだろうか。真っ白なボディに美しい青緑色のマーブル模様。喉から鼻孔に突き抜けるような青かびの刺激と、クリーミィなチーズとが相まった印象強い味はチーズ好きを唸らせる。1998年サッカーのワールドカップで、日本が初戦を戦ったフランス西部の都市トゥールーズから東へ150km。荒涼とした大地の中に忽然と巨大な岩山が姿を現す。この山肌にへばりついたような集落がロックフォール村。ここの岩山の洞窟で熟成させたものしかロックフォールを名のることはできない。それがまた、食指をそそる。洞窟の中にはいつも冷涼な風が漂い、かびの胞子を運んでくるという。写真のメニューはロックフォールとパパイヤのオープンサンド。フルーツの瑞々しさと自然の甘味が、ピリッとした刺激を口当たり良く包んでくれる。

Photo:K.Nakazato Text:S.Ishi

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