骨マガジン vol.5
残念なことに、45年前と比べて骨折する子どもが増えています。子どもの骨折が増えている原因の一つに食生活や生活環境の変化があると言われています。
本来、子ども時代は骨の基礎をつくる大切な時期。男性は20歳、女性は18歳ごろ人生で骨量が最も多くなると言われています。骨量のピークをいかに高めるかが将来の骨の健康を維持するポイントです。
10代のうちにできるだけ強い骨を育てて、骨量を貯めておく骨の貯金「貯骨」をしておくと、将来、骨粗しょう症になるのを防ぐことにもつながります。
それには食事、運動、睡眠の3つが大切です。
1日3食、栄養バランスのよい食事が基本です。また、成長期に無理なダイエットをすると栄養不足になり、骨が十分につくられません。カルシウムの吸収を妨げるリンを多く含むインスタント食品、スナック菓子などの加工品の摂り過ぎにも注意が必要です。
運動により骨に負荷をかけると、それが刺激となり、骨形成が促進されます。ジャンプや素早い動きを要する運動が効果的です。
午後10時から午前2時までは成長ホルモンの分泌が活発になる時間帯といわれています。お子さんは午後10時までには寝かせるようにしましょう。また、日光に当たると、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが体内で合成されます。日中、外での活動時間を増やすことが、強い骨をつくることにつながります。
食事、運動、睡眠のすべてを気にすることは難しいように思いますが、適度な運動は質の良い睡眠や食欲増進に繋がります。是非出来るところから始めてみて下さい。