雪印乳業(株)、クロバー乳業(株)両社合併 社名雪印乳業(株)に
新生雪印乳業
昭和25年、過度集中排除法(集排法)の指令により、「雪印乳業(株)」と「北海道バター(株)(のちのクロバー乳業(株))」に分割されたが、両者合併の機運は道内各農業団体、酪農家の間に根強く蓄積されていた。
昭和33年、公正取引委員会(公取委)より合併を必要とする陳情書を提出するよう連絡があり、両社は、乳業界の状況を切々と訴えた陳情書を退出。ようやく合併への実現性が濃くなってきた。
集排法による分割会社再統合初のケースであり、慎重を期した公取委は各界の意見を聞くための公聴会を開催した。
同業他社が、合併に反対する独占禁止法申告書を提出し、強弁な反対を表明し紛糾したが、公取委は「合併やむなし」とし、ここに集排法施行後初の、分割会社再合併が承認された。
雪印乳業(株)がクロバー乳業(株)を吸収合併し、社名を「雪印乳業(株)」とすることで、両者は臨時株主総会を開催、合併契約書承認は満場一致で可決され、昭和33年11月1日、長年の宿願であった歴史的合併が実現した。
合併により、新・雪印乳業(株)は、札幌に本社、東京に支社を置くほか、支店営業所35ヶ所、工場は道内63、道外35の計95工場。処理場18ヶ所、集乳所196ヶ所となり、従業員は5,582名の新たな体制の下に再出発した。