エメンタール
エメンタールはスイスの代表的なチーズとして知られています。チーズフォンデュに使われるチーズとしても有名です。
大きく重量のあるものが多いハードタイプのチーズの中でも、このエメンタールは1つが100kg前後あり、世界のさまざまな種類のチーズの中でも特に大きなチーズと言えます。
もう一つ見た目に大変わかりやすい特徴として、直径1~数センチほどの丸く大きな穴がたくさんあいています。この穴は俗に“チーズアイ”と呼ばれます。エメンタールが長期間に渡って熟成する間に、炭酸ガスが発生するためにできます。アニメやイラストなどでよく穴のあいたチーズが描かれていますが、それはこのエメンタールを描いたものです。
原料乳 | 牛乳(無殺菌乳) |
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原産国 | スイス |
その他の名称 | エメンターラー |
見た目の特徴 | 表皮は薄黄色から真黄色で、大きな孔が特徴的。とても厚く、硬い。 |
味の特徴 | 塩分が控えめで、味わいもマイルド。かすかな甘みと木の実のような風味がある。 |
熟成期間 | 最低4ヶ月間 |
固形分中乳脂肪 | 最低45~54.9% |
収乳範囲は30km以内。搾乳後24時間以内に製造を開始します。
温めたミルクに乳酸菌を加えた後にレンネット(凝乳酵素)、プロピオン酸菌を加えます。カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固したもの(凝乳)からホエイ(乳清)を除去すると、カードができます。そのカードをプレスし、水分(ホエイ)を除きます。
塩水に漬けたあとのチーズは、約2週間乾燥してから、約3~10週間高温(19~24℃)で熟成させ、その後、11~14℃で熟成。通常品のほかに、洞窟の中で12ヶ月以上熟成させた特別仕様もあります。遺伝子組み換えレンネットは禁止です。
特徴の丸い孔は高温熟成中にプロピオン酸菌が出す炭酸ガスが、エメンタール特有の緻密で弾力性のあるグリーンチーズの中に閉じ込められてできるものです。
スイス
ベルン州、アールガウ州、グラールス州、ルツェルン州、シュヴィーツ州、ゾロトゥルン州
他の国でも作られていますが、2006年にAOP(EU統一の原産地呼称保護)に登録されてからは、スイス以外で製造されたものは産地を明記しなければならないことになりました。
- ※AOPは、2013年よりAOC(原産地統制名称制度)から移行しています。
風味が穏やかなので、チーズフォンデュのベースによく使われるほか、サラダに使うなど応用範囲が広いチーズです。
相性がよいワイン
- 辛口の白ワイン
- 軽めの赤ワイン