プレーンヨーグルトの香気成分の
認知機能活性化効果を脳波測定により発見
「第77回 日本・栄養食糧学会大会」および 「日本食品科学工学会 第70回記念大会」にて発表
雪印メグミルク株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:佐藤 雅俊)は、十文字学園女子大学小長井ちづる准教授との委託研究において、プレーンヨーグルトの香りに認知機能を活性化する効果があることを脳波測定により明らかにしました。また、本取組みを、第77回 日本栄養・食糧学会大会および日本食品科学工学会 第70回記念大会にて発表いたしました。
当社は、コーポレートスローガン「未来は、ミルクの中にある。」のもと、乳(ミルク)の新たな価値を創造し、お客様においしさと健康を提供するため、日々研究開発に取り組んでいます。
食品の香りの中には、心理的に覚醒度や思考力を高め、その背景となる脳機能を活性化させる効果をもつものがあることが知られています。
発酵乳は、発酵過程において多数の香気成分が生成され、原料となる生乳とは異なる香りがつくられます。今回、発酵乳を中心とした乳や乳製品の新たな価値を見出すことを目的とした研究から、プレーンヨーグルトの香りに認知機能を活性化する効果があることがわかりました。さらにこれに寄与する香気成分を詳しく研究した結果、「ジアセチル」に認知機能を活性化する効果があり、被験者の主観的な評価においても思考力を高める効果があることが示されました。
当社は、今後も乳(ミルク)に関する知見をさらに深め、お客様の健康と豊かな食生活に貢献できる商品作りへつなげてまいります。
【発表内容の概要】
■第77回 日本栄養・食糧学会大会
発酵乳の香りが脳機能に与える影響を、認知機能を反映する脳波を測定し、明らかにしました。被験者が発酵乳、未発酵乳、蒸留水の香りを嗅いでいる際の脳波を測定、解析しました。その結果、発酵乳の香りを嗅いでいる際は、蒸留水や未発酵乳の場合と比べ、認知機能を活性化する効果があることが示唆されました。
■日本食品科学工学会 第70回記念大会
発酵乳の香りに認知機能を活性化する効果があることが明らかになったことから、プレーンヨーグルトの主な香気成分である酢酸、酪酸、ジアセチルの3種類について香りを嗅いでいる際の脳波を測定、解析しました。その結果、ジアセチルの香りには認知機能を活性化し、被験者の主観的な評価においても「思考力」を高める効果があることが示唆されました。
≪事象関連電位とは≫
事象関連電位P300は、ある特定の感覚刺激を与えられた時に、刺激の約300ミリ秒後に記録される脳波です。
P300頂点潜時は、P300の波形がピークに達するまでの時間を示しています。P300頂点潜時が短くなることは、認知機能が活性化していることを意味します。
報道機関からのお問い合わせ先
雪印メグミルク株式会社 広報IR部 広報グループ