牛の胃袋は4つもあるよ

らくのう

牛の胃袋は4つもあるよ

牛の胃袋は4つもあるんだよ。どうしてか知ってるかな?

牛はどんなものを食べている?

牛は、草食(そうしょく)動物の仲間で草を食べているよ。

そして乳牛は、お乳をたくさん出してもらうために、粗飼料(そしりょう)と濃厚飼料(のうこうしりょう)をバランスよく与えて育てているよ。

●粗飼料(そしりょう)
青草やかんそうさせた草、人間の食べ物でいうと漬物(つけもと)みたいなサイレージと呼ばれるエサなど、繊維質(せんいしつ)が多く、ビタミンやミネラルをとれるよ。

●濃厚飼料(のうこうしりょう)
トウモロコシや大麦(おおむぎ)、ビールかす、豆腐(とうふ)のおからなどのかすを使用したエサ食べたりするんだ。
たんぱく質や炭水化物(たんすいかぶつ)など、ほうふな栄養をとれるよ。

牛のえさ

牛はいつも、もぐもぐしているよ

牛が食べる草は、かたい繊維質(せんいしつ)でできていて、かんでもかみきれず、そのままでは、体の中で消化しにくいんだ。そのため、飲みこんだエサを口にもどし、もう一度よくかんで、また飲みこむ、ということをするんだよ。これを「はんすう」するというんだよ。はんすう動物の仲間であるやぎやひつじも、胃ぶくろを4つ持っているよ。

牛は、1日の1/3の時間、大きなあごを動かしては奥歯で草をすりつぶして、はんすうしているよ。そのときに出るだえきも、90〜180kgもあるんだ!このだえきは胃の中にいる微生物(びせいぶつ)の働きを活発にさせるよ。

4つの胃で、ゆっくりと消化するよ

牛の胃(い)は、おなかの4分の3をしめているんだ。とっても大きいんだよ。
その胃は、4つに分かれているんだよ。
4つの胃すべてが、人間の胃と同じような役わりをもっているわけではないよ。
食べた草をしっかりと分かいするために、第1~3の胃で、胃袋に入った草を再び口に戻して、1日6~10時間ほどかけてゆっくりとすりつぶした後、また第1~3の胃に戻すという、「そしゃく」と「反すう」をくり返すよ。第4の胃はヒトと同じ機能(きのう)を持つ胃で、ここで初めて、消化液(しょうかえき)が出されて、消化が進むんだ。

4つの胃にはそれぞれ以下のような役割(やくわり)があるよ。

第1胃 「発こうタンク」のような役わりをしていて、植物を分かいするために、微生物(びせいぶつ)や原虫などがたくさんいるんだ。その微生物の力をかりて、草の繊維質(せんいしつ)をこまかくしていくよ。
第2、3胃 第2、3の胃では、ちぢめたり、ゆるめたりをくり返して、第1胃の内容物(ないようぶつ)をまぜたり、移動をコントロールしているよ。
第4胃 人間の胃と同じ役割(やくわり)をするよ。消化液が出されて、消化が進むよ