トップメッセージ

わが国経済は、雇用・所得環境が改善する状況下で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復しており、今後も続くことが期待されます。先行きについては、海外の不透明な金利動向の影響等、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクがあります。また、物価上昇や中東地域を巡る情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
食品業界においては、外食需要がインバウンド需要の増加等も受けて、回復傾向にあります。一方で、世界的な原材料価格や物流コストの上昇により、厳しい経営環境が継続しています。また、賃上げ等による所得の改善が、消費マインドへ与える影響は不透明な状況です。

このような環境下、当社グループは「新たな成長のタネづくり」、「基盤活用による物量の拡大」、「国内酪農生産基盤の強化・支援」に向けた取組みを事業戦略の3つの柱とする「雪印メグミルクグループ中期経営計画2025」に基づき、取り組んでいます。
その2年目となる2024年度は、「雪印メグミルクグループ経営方針2024」におけるテーマを「MOVE」とし、(1)新たな成長のタネづくり、(2)基盤活用による物量の拡大、(3)国内酪農生産基盤の強化・支援、(4)基盤戦略の推進、(5)サステナビリティ課題への取組みを重要取組み事項と位置付け、積極的な取組みを進めております。

以上の結果、当中間連結会計期間の連結経営成績につきましては、売上高は311,653百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益は11,819百万円(前年同期比5.1%増)、経常利益は12,754百万円(前年同期比4.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は9,134百万円(前年同期比18.6%増)となりました。

当社グループは、自らの存在意義・志を、『社会課題解決を目指す「健土健民」という創業の精神で、乳で培われた私たちの幅広い知見や機能(ミルクバリューチェーン)によって、食の持続性を実現する』ことと定めています。「食の持続性」の実現という大きな社会課題に取り組むためには、私たち自身が盤石で、強靭性を備えることが必要です。そして、株主、投資家の皆様の期待に応えつつ、ステークホルダーの皆様に価値を提供し続けることが重要と考えています。そのため、当社グループは収益性を更に高め、資本効率を向上させていくことに強くコミットする必要があると認識しています。
酪農乳業界の未来を見据えるとともに、企業価値の向上に挑む当社グループの取組みに、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長
佐藤雅俊
2024年11月14日