トップメッセージ


わが国経済は、雇用・所得環境が改善する状況下で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復しており、今後も続くことが期待されます。先行きについては、海外の不透明な金利動向の影響等、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクがあります。また、物価上昇や中東地域を巡る情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
食品業界においては、外食需要がインバウンド需要の増加等も受けて、回復傾向にあります。一方で、世界的な原材料価格や物流コストの上昇により、厳しい経営環境が継続しています。また、賃上げ等による所得の改善が、消費マインドへ与える影響は不透明な状況です。
このような環境下、当社グループは「新たな成長のタネづくり」、「基盤活用による物量の拡大」、「国内酪農生産基盤の強化・支援」に向けた取組みを事業戦略の3つの柱とする「雪印メグミルクグループ中期経営計画2025」に基づき、取り組んでいます。
その2年目となる2024年度は、「雪印メグミルクグループ経営方針2024」におけるテーマを「MOVE」とし、(1)新たな成長のタネづくり、(2)基盤活用による物量の拡大、(3)国内酪農生産基盤の強化・支援、(4)基盤戦略の推進、(5)サステナビリティ課題への取組みを重要取組み事項と位置付け、積極的な取組みを進めてきました。
さて、当社グループは、2025年5月17日に創業100周年を迎えます。この節目に新たな100年を切り拓く決意として、自らの「存在意義・志」を、創業の精神である「健土健民」と定義しました。そして、そのステートメントを「私たちは社会課題に挑む精神で、人と自然が健やかにめぐる食の未来を育んでいきます。」と定めました。
私たちが直面する「食の持続性」の実現という大きな社会課題に取り組むためには、私たち自身が盤石で、強靭性を備えることが必要です。そして、株主、投資家の皆様の期待に応えつつ、ステークホルダーの皆様に価値を提供し続けることが重要と考えています。そのため、当社グループは収益性を更に高め、資本効率を向上させていくことに強くコミットする必要があると認識しています。
酪農乳業界の未来を見据えるとともに、企業価値の向上に挑む当社グループの取組みに、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長
佐藤雅俊
2025年4月1日