
創業100周年の節目を迎えた今年、雪印メグミルクグループは新たな100年に向けて、あらためて創業の精神「健土健民」を「社会課題を解決する精神」として捉え直し、わたしたちの「存在意義・志」と致しました。
今から100年前、日本はまだまだ十分な栄養をとることが難しい社会環境でした。創業者たちは、酪農乳業を通じて安定的で豊かな食生活を実現するという、当時の社会課題解決に向けた想いを「健土健民」の言葉に込め、事業を始めました。「健土健民」とは「酪農は大地の力を豊かにし、その豊かな大地から生み出された牛乳・乳製品は最高の栄養食品として健やかな精神と強靭な身体を育む」という、創業者のひとりである黒澤酉蔵が掲げた考えであり、私たちが受け継ぐべき創業の精神です。
時代と共に社会課題も変化してゆくなか、現代を生きる私たちが取り組むべき重要課題は、「食の持続性」の実現です。これからの100年、世界的な人口増加や気候変動の影響などにより、今、当たり前に手に入っている食そのものが当たり前に続くとは限りません。この食の持続性に対する危機感を強く認識し、私たちは「存在意義・志」である「健土健民」とステートメントを掲げ、未来を切り拓く決意を新たに致しました。

当社グループは、生産者からいただいた乳(ミルク)の付加価値を高め、取引先や消費者へ提供しています。取引先や消費者のみならず、生産者、投資家、地域社会にも価値を届け、更に価値を循環させてまいりました。この「価値をめぐらせる力」こそが、当社グループのコアの強みです。
「存在意義・志」とそのステートメントには、『先行きがより不透明な時代になっていくなか、わたしたちの最大の強みである「価値をめぐらせる力」を活かして、これから先の社会課題である「食の持続性」を実現し、食の可能性を切り拓いていく』という強い想いを込めています。
また、シンボルマークなどのCIデザインを刷新すると共に、わたしたちの新たなコーポレートスローガンを「Love Earth. Love Life.」と致しました。
このコーポレートスローガンには、「自然と人が健やかにめぐるように、Earth(地球・大地)を愛し、Life(生命・人生)を愛する」、そんな世界の実現を目指して、社会課題に挑んでいくわたしたちの意思と、日本や海外といった視点ではなく地球規模で取り組んでいく私たちの決意を込めています。
この想いを胸に、雪印メグミルクグループは「食の持続性」の実現と、その先にある「リジェネラティブ(持続的で好循環)」な社会の形成を見据え、全力で取り組んでまいります。
今後とも変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
雪印メグミルク株式会社
代表取締役社長 佐藤 雅俊
2025年4月1日