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- チーズプロフェッショナル協会 名誉会長
フランスチーズ鑑評騎士の会 日本支部 専務理事
チーズオフィスムー代表 - 1999年 フランス農事功労省「シュヴァリエ」勲章を授与
2010年 コンパニョン・ドノール・サントュギュゾン騎士号 叙勲
海外のチーズの楽しみ方
ミルクのあるところにチーズあり!
牛、山羊、羊、水牛、チベットのヤク、アラブ地域ではラクダ(ムーは食べたことありませんが)、かつてフィンランドではトナカイの乳のチーズもあったようです。その名残でしょうか?トナカイをモチーフにしたパッケージのチーズが存在しています。
このようにその地に適応した動物の乳は、チーズに姿を変え、現在も生活の大切な食糧になっています。乳は傷みが早いですが、チーズにすることで長期保存が可能です。スイスのスプリンツは100年も大丈夫!と現地で聞いたことがあります。セミハードタイプやハードタイプのチーズは生きて行くための大切な糧なのです。
各国で楽しまれているチーズ
イタリアの中部に位置するソリアーノ・アル・ルビコーネ村には、中世そのままの熟成方法で作った、フロマジッジョ・ディ・フォッサ(穴チーズ)があります。土間を深さ3メートルほどフラスコ型に堀り、そこにチーズを積み上げマンホール程の大きさの蓋でピッタリ締めてしまいます。発酵熱で中の温度は40度以上になるとの話でした。チーズは変形し、油脂分はしみ出し、その汁が衣服に着くと洗濯しても取れない強烈な臭いなのです。他には無いこの熟成方法は、かつて侵略者からチーズを隠した村人の知恵から生まれました。このチーズはかなり刺激的な風味です。現地で食べたパスタは美味しかった!フォッサが重要な隠し味に使われていたのです。そのままで食すこともあります。りんごと洋ナシのミックスジャムを塗り食べています。北イタリアではマスタード入りのジャム(モスタルダ)をセミハードタイプのチーズと一緒に食べるのが定番のようです。
フランスにもその土地ならではの田舎料理があります。
サヴォア地方では、玉ねぎ、じゃがいも、ベーコンを炒め、仕上げにたっぷりのルブロションを入れたタルトフレッレがそれです。
チーズを溶かして食べるのは、スイスが家元でしょう。チーズフォンデュとラクレット料理(茹でたじゃがいもに溶かしたラクレットをつける)です。
さらに北方のデンマーク、ノルウェー、スウェーデンの北欧三国では、オープンサンド(スモーガスボード)です。パンにセミハードタイプのチーズ・スライスを敷き、トッピング(スモークサーモンやニシンのマリネ、またはハム類)を載せて出来上がる、毎日の定番食です。
アメリカも負けてはいません!何と言ってもチーズバーガー。ピザもイタリアより食べているようです。1年でメキシコの国土面積分を平らげているのです!
このように各国の料理を見ても、チーズ特有の風味と旨みは、どんな食材とも相性抜群であることが分かりますね。
(2016年3月15日)
穴の中でチーズを積み上げている!
フロマッジョ・ディ・フォッサのイラスト
です。
個性的なチーズ、フォルマッジョ・ディ・フォッサ
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