シェーブルタイプ

「シェーブル」というのはフランス語で「山羊」のこと。文字通り、山羊の乳でつくられたチーズで、牛乳からつくるチーズより歴史は古いと言われています。
組織はやわらかく、山羊特有の強い個性のある風味ですが、やみつきになる人も多いとか。なお、このタイプのチーズの特長は、つくりたてから完熟するまで、どの状態でもそのときどきのおいしさが楽しめること。シェーブルには、黒い炭のついたもの、そのまま熟成させたもの、白カビを表皮に植え付けたものがありますが、その種類によって熟成の度合いも異なります。

「シェーブルタイプ」の一般的なつくり方

温めたミルクにレンネット(凝乳酵素)を加えて、カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固したもの(凝乳)からホエイ(乳清)を除去するとカードができます。
型(モールド)にそのカードを詰めて形成、そのまま更に水切り後、型から取り出して逆さにし、空気を循環させた湿度の高い室内にて熟成させます。

黒い炭のついたもの、そのまま熟成させたもの

熟成が遅く、完熟すると強い風味がでてきますので、お好みでお召し上がりください。

白カビを表皮に植え付けたもの

熟成が早く、中身の熟成部分はやや灰色になります。中心の部分に真っ白の熟成していない部分があっても、コクがあっておいしく召し上がれます。

どちらにしても、若い時期のものが好きか、よく熟したものが好きか、自分の好みでいろいろと食べ比べてみるのも楽しいですね。

こんな食べ方がおすすめ!

できたてのフレッシュなものなら、ジャムやマーマレードをつけて食べてもおいしいですし、もちろん果物との相性も抜群です。
野菜と合わせて食べるときは、香辛料を加えてソースにするとおいしく食べられます。

出典について

参考文献

『チーズの教本 2018』

発行:株式会社小学館クリエイティブ
著者:NPO法人チーズプロフェッショナル協会

『CHEESE』

発行:西東社
著者:チーズ&ワインアカデミー東京

『チーズの話』

発行:雪印メグミルク株式会社

『もう迷わないチーズの本』

発行:旺文社ムック
編集制作:レブン
監修:チーズ&ワインアカデミー東京 中川講師