スプリンツ
スイスの超硬質チーズで、ヨーロッパの中で最も古いチーズの一つと言われています。
16ヶ月~3年と長期熟成させるため、凝縮したうまみがあるのが魅力です。ところどころに白い固まりが見え、食べるとざらつきを感じますが、これがうまみ成分であるアミノ酸の結晶です。
産地では、専用のカンナで紙のようにうすくスライスして食べています。
2002年にAOP(原産地名称保護制度)に認定されました。
原産国・地域 | スイス |
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原料乳 | 牛乳(無殺菌乳) |
その他の名称 | スブリンツ、スブリンツチーズ、スプリンツチーズ |
見た目の特徴 | 茶褐色で硬くつやがある。中身は薄い黄色。 |
味の特徴 | アミノ酸のうまみと乳脂肪のまろやかさが絶妙。あと味はすっきり。 |
熟成期間 | 最低16ヶ月 |
固形分中乳脂肪 | 最低45% |
温めたミルクに乳酸菌、レンネット(凝乳酵素)を加えることにより、カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固します。その凝固したもの(凝乳)からホエイ(乳清)を除去すると、カードができます。そのカードを型に入れ、圧搾し、食塩水に浸し表皮を作ります。熟成は16ヶ月~3年、水分の蒸発を防ぐために表面に麻の種子から取った油をすり込んでいるので表皮はつややかです。高温熟成させないので気孔はできません。
スイスの中央部や北部地域で生産されています。
(ルツェルン州、シュヴィーツ州、ニートヴァルデン準州、オプヴァルデン準州、ツーク州、アールガウ州、ベルン州、ザンクト・ガレン州の一部など)
16世紀ごろ、交通の要衝であったスイス中部のブリエンツ村に集められて、イタリアへと運ばれたことから、その村名がイタリア側でなまってスブリンツと呼ばれたのがこのチーズの名前の由来です。現在でもイタリアへ多く輸出されています。
専用カンナで削るとうまみが引き立ちます。
産地では、くるくる巻いて黒胡椒をふりかけて食べることが多いようです。
グレーターでおろして料理に使ったり、砕いてそのままでも楽しめます。
その他には、生野菜サラダに添えるのもおすすめです。
相性がよいワイン
- 辛口の白ワイン、コクのある赤ワイン