ハードタイプ

アボンダンス

Abondance:仏語表記
食べやすさ
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「あり余る、豊穣」という意味をもつ言葉でアルプス地方の同名の村の名に由来します。
アボンダンス谷の修道士たちがより質の高いチーズを目指し作り始めました。
その結果、教会の教皇を選出する際の会議がアヴィニヨンで開催された際、食事にこのチーズが出された記録もあると言われています。
アボンダンス、モンベリアルド、タランテーズの3種の牛のミルクから製造され、牛たちは、夏には牧草地で冬には乾し草を食べて育ちますが、サイレージを与えることは禁止されています。
表面はしなやかで、弾力があり、濃い黄色から茶色をしています。中身は象牙色から淡い黄色で、ボーフォールと同じく気孔やレニュール(水平の細い亀裂)があります。ミルクのコクと味わい、ナッツの香りが特徴です。

1990年にAOP(EU統一の原産地呼称保護)に認定されました。

  • AOPは、2009年よりAOC(原産地統制名称制度)から移行しています。
原料乳 牛乳(無殺菌乳)
原産国 フランス
その他の名称 アボンドンス
見た目の特徴 円盤形。厚めの表皮には布目が見える。側面が湾曲している。中身は淡い黄色。
味の特徴 栗を思わせるような甘みと力強いコク。
熟成期間 最低100日間
固形分中乳脂肪 最低48%

ハードタイプのチーズとは?

温めたミルクに乳酸菌、レンネット(凝乳酵素)を加えることにより、カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固します。その凝固したもの(凝乳)からホエイ(乳清)を除去すると、カードができます。そのカードをカットし加圧して水分を出します。
熟成中は塩水に古いチーズの外皮を溶かし込んだ「モルジュ液」で丁寧に拭きます。

フランス オート・サヴォワ県の山岳地帯
アボンダンス渓谷から、モンブラン地方を経てアラヴィス山脈まで

チースフォンデュに似たアツアツ料理、ベルトゥを試してみてはいかがでしょう。
スライスしたアボンダンスの上にナツメグと胡椒、白ワインなどを振りかけて、200℃のオーブンで10分弱。チーズがきつね色になったら出来上がりです。パンや茹でたじゃがいもを添えます。

相性がよいワイン

  • 辛口の白ワイン、微発泡性の白ワイン
  • コクのある赤ワイン

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