牛乳や羊、山羊などの乳を主原料として、凝固や発酵などの加工をしてつくられるチーズは、「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に大別されます。
【ナチュラルチーズ】
「ナチュラルチーズ」とは、生乳などを乳酸菌や凝乳酵素(※1)で凝固させ、ホエイ(乳清)の一部を除去したもの、または、これを熟成させたものをいいます。熟成タイプと非熟成タイプがあります。原料となる乳の種類、使用する微生物、加工方法などにより、世界中で1,000種類以上の「ナチュラルチーズ」があるといわれており、フレッシュタイプ、白カビタイプ、青カビタイプ、ウォッシュタイプ、シェーブルタイプ、セミハードタイプ、ハードタイプに分類されます。
熟成タイプは乳酸菌や凝乳酵素の働きによって熟成が進み、時間が経つごとに味の変化が楽しめます。
【プロセスチーズ】
「ナチュラルチーズ」を乳化剤などを加えて加熱して溶かし、再び成形したものです。製造工程の途中で加熱処理を行うため、乳酸菌は死滅しています。そのため、保存中に熟成が進むことがなく、ナチュラルチーズに比べて保存性に優れたチーズです。
※1. 凝乳酵素・・・生乳を固める酵素です。通常使われているものは、仔牛の第4番目の胃から抽出される「レンネット」と呼ばれる凝乳酵素です。動物由来のもの以外に、微生物や植物由来のものもあります。なお、酵素はたんぱく質からできています。