2002年7月3日(水)、5日(金)と大阪、東京にてお客様モニター会を行ないました。これまでの活動としては、オリエンテーションではモニターの方から雪印に対するご意見を広くお伺いし、第1回モニター会では工場を視察していただき、その後工場の社員と質疑応答の時間を設け、ディスカッションを行ないました。
第2回目の今回は、これまでモニターの方々からいただいた多くのご意見を整理し、雪印の問題点、改革すべき点を抽出したものをモニターの方々にご説明し、確認させていただきました。また、今回はこれまで対話会を行なってきて、食中毒事件についての捉え方や事実認識がモニター間でさまざまであったため、議論を共通の土台の上で進めるために、『厚生省・大阪市原因究明合同専門家会議最終報告(平成12年12月作成)』(厚生労働省ホームページへ)に基づき、モニターの方々に事件の原因とその後の改善策をご説明し、その後フリーで質疑の時間を設けました。
モニターの方々からは「社員の教育不足」「食品に従事する者としての食の生活感覚と倫理感の欠如」「危機管理のなさ」「事実を伝える努力をもっとするべき」などたくさんのご指摘を受けました。また、エンテロトキシン毒素生成のメカニズムや、国内外の食品業界におけるエンテロトキシン毒素の認識度などについても質問が及びました。
会の冒頭に挨拶をされるアドバイザーの井上チイ子先生
|
食中毒事件の原因と改善策について説明を行ないました
|
今回モニターの皆様に改めて食中毒事件のご説明をし、情報を伝えきることの難しさを痛感致しましたが、モニター様からは会社の信頼を回復するには、まず食中毒事件の総括をした上で事件後どう変わったのかを分かりやすく伝えることが重要であるとご指摘を受けました。その上で、事件を起こした責任ある会社として「食の安全」に真剣に向き合い、業界をリードしていくことが企業の信頼にもつながるのではとのご指摘をいただきました。
また、関東のモニター会では本モニターのアドバイザーである井上チイ子先生から、阪神淡路大震災を例にあげて、実際に被害にあった地域とそうでない地域とでは温度差があること、被害に遭われた方のトラウマがいかに深刻なものであるかについて実体験を踏まえたお話もいただきました。
第4回目では、当社がこれまでに指摘された問題点について、モニターの方々に具体的なご提案をいただき、解決策についてディスカッションを行ないます。
|