チーズ研究所
チーズ研究所は長野県との県境、山梨県北杜市小淵沢町にあります。
名峰八ヶ岳連峰の南麓標高850mにあり、南は南アルプス甲斐駒ヶ岳、東に富士山を望む冷涼な地です。山梨県の酪農は、八ヶ岳山麓と富士山麓を中心に発展してきました。
また、北杜市には日本名水百選に選ばれた名水が3か所あり、豊かな自然とチーズづくりにふさわしい気候風土の中で、チーズ研究所では日々ナチュラルチーズの研究を行っています。
当研究所は1979年に設立して以来、次の3つの使命を持って活動しています。
- 1.ナチュラルチーズの研究
- 2.技術(技「わざ」)の伝承
- 3.ナチュラルチーズの普及
1.ナチュラルチーズの研究
世界中のナチュラルチーズを研究し、試作を繰り返して、日本で暮らすわたしたちの味覚に合うチーズの開発をしています。
例えば、「雪印北海道100 さけるチーズ」(1980年発売当時の名称は「ストリングチーズ」)は、他のナチュラルチーズを作っている工程途中のカード(凝乳から水分(ホエイ)を一部除いたもの)を使っていろいろと試している中で「さきイカ」の様に細くさける物性にできることを偶然発見したことが商品化につながりました。研究所の自由な環境と研究者の柔軟な発想から生まれたのです。その後40年に渡り、幾度も風味と食感の改良を重ねて、現在では日本のみならず海外のお客様にもご好評頂いています。その他にも、永年の研究と試作から様々なナチュラルチーズの製造技術を完成させて、工場で生産する新商品の開発や既存商品の改良に活かしています。
さけるチーズの誕生
1980年に「ストリングチーズ」という名前で地域限定発売し、1995年に商品名が「さけるチーズ」に変わりました。
発売当初は「しお味」と「スモーク味」の2種類でした。
2.技術(技「わざ」)伝承
研究所には、永年の研究によりたくさんの製造技術が蓄積されていますが、研究資料を読んだだけでは、おいしいナチュラルチーズを作ることはできません。
言葉や写真、映像、数値データでは表現しきれない技「わざ」があるのです。
完成させた製造技術を維持するためには、何度も自分の手で作り続ける必要があります。
そのため、新しい研究や試作だけではなく、製造技術がそれぞれ異なる7品のナチュラルチーズを手作業で作り続けることで、代々技術を伝承しています。
【チーズ研究所で作っている7品のチーズ】
- 淡雪(セミハード)※当社オリジナル
- ブルー(青カビ)
- カマンベール(白カビ)
- グラナ(ハード)
- ゴーダ(セミハード)
- チェダー(セミハード)
- プロボローネ(セミハード)
この7品は、豊かな自然に恵まれた地元の乳を使って手作りしていますので、美味しく召し上がって頂きたいと考え、「小淵沢チーズ工房」という名称でチーズ研究所で販売しているほか、周辺のお店で地域のお土産品として販売しています。お近くにお越しの際には是非お試し下さい。
- ※少量の手作り品であるため品切れの際にはご容赦願います。
また通販やご予約、お取り置きにも対応しておりませんことをご了承願います。
3.ナチュラルチーズの普及
チーズ研究所では、「日本のナチュラルチーズ文化を創りたい」との思いから、PR施設を設けてナチュラルチーズの普及活動も継続して行っています。
スーパーなどで購入できるナチュラルチーズでは、風味や食感を一定に保てるように加熱処理などを施したタイプが数多くありますが、熟成と共に風味が変化していくのが、発酵食品である本来のナチュラルチーズの特徴です。熟成による風味の変化を楽しみ、自分の好みの食べごろを見つけるといった楽しみ方もあります。
PR施設では、希望される皆さまに、説明と試食を通してナチュラルチーズの魅力を感じて頂けますよう、活動しています。
見学のご案内
- 内容
ナチュラルチーズに関する説明と試食。製造工程はビデオでご覧いただきます。
(所要時間1時間程度) - 実施日時
平日のみ(要予約)午前10時~ 又は 午後2時~(各約1時間)
注意事項:土日祝、月末~翌月初8日迄、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は見学は実施しておりません。また、予約状況や業務の都合によりご希望に添えない場合がございます。 - 定員
8名 ※一回にご案内出来る人数は1組限定8名様までとなります。 - 予約方法
電話予約 0551-36-3851 0551-36-3871
受付時間 平日9:30~12:00、13:00~17:00 - アクセス
車をご利用の場合 小淵沢I.Cから約5分
電車をご利用の場合 JR中央本線・小淵沢駅から徒歩15分